作品が生き続ける。 作品はあなたのものになることにより、生き続けることができる。 ここに、約10年間のわたしの作品たちがある。 アーティストとして、父として、妻のパートナーとして、いち人間として、幸せや苦悩、矛盾や葛藤、いろんな感情の場面で生まれた作品たちだ。 どんな作品か? タイトルは? 常に言語化を求められることがある。 しかし、想いや目に見えるものを言語化しても限界があるし、私の絵はもっと自由だ。 あなたに受容してもらうことで、絵が完成する。 あなたが感じたまま咀嚼し、今まで紡いできた自分の人生の物語に織り交ぜて、自分なりに解釈してもらうことで、この作品たちが生き続ける。 わたしの作品には、余白がある。 絵と言葉の絡まりをときほぐし、本来備わっているはずの創造性を呼び覚ますための余白だ。 受け入れられた作品は、その誰かのなかで生き続けることができる。 あなたの心の余白に届きますように。 そして、世の中に余白が生まれますように。 井上 純